「カリスマ」 新堂冬樹 - ぶつくさブログ

2006年05月17日

「カリスマ」 新堂冬樹

いやー、面白かった!!
上下巻のゴッツイ本を一気に読んでしまった。

以前、ここにも書いたことがあるかもしれないが、椎名誠が
「本当に面白い本は最初の数ページを読ませるかどうか」みたいな
ことを言っていたんだけど、まさにその通り。

こんなぶっとい本どうすんべー、と思いながら図書館で借りたんだけど、
序章のわずか1,2ページで抜けられなくなってしまった。
それから後は、寝ても覚めてもって感じでこの本を持ち歩き(笑)
下巻に至っては3日間くらいで読破してしまった。

このお話は、タイトルから察することもできるんだけど、
一時世間を騒がせた某宗教団体がモデルになっているようで、
その教祖(メシア)の幼い頃から、そこに信者や信者予備軍など多くの登場人物が絡んできて、最後はちょっと驚きな結末を迎えるというもの。

もっとも、ちょっとツッコミどころはありまして。
例えば、メシアは例の宗教団体の教祖を思い出させる巨漢と
金欲、肉欲にまみれた生活を送っているわけなんだけども、
実際にあったその事件から「秘密を共有すれば必ず裏切られる」という
ことを十分に分かっているので、
自分が宗教者とは建前ばかりの生活を隠れて送っていることは
信者の誰も知らないという設定。

しかし、部屋に置かれた100インチもの液晶テレビやら、山を降りては
タクシーで夜な夜な出かけるという繁華街、その帰りに必ず大量の
高級食材を買って帰っているようなんだけども、共同生活をしている
信者たちに見つかったことがない、というのはいくら変装している
とはいえちょっとムリがあるのでは?と思うわけで。

しかも、場所は山の上。そんなとこで何度もタクシーを使ってたら、
イヤでも噂は立つだろうと。

しかし、小説では一切その辺りに触れていないのがちょっと残念。
ここまで書き込んでいるんだから、ムリムリにでも何か設定を
して欲しかったなと。

この小説は、6〜7割くらいの割合で、メシアのデタラメ、こじつけの
説法が書かれているのが特徴。
私は途中で面倒になって「調子いいこと書いてるんだろなー」
と思ってペラペラとめくっていたんだけど、これをまともに読んだら、
デタラメでもデタラメなりの論理がちゃんとまかり通ってて、思わず
洗脳されてしまいそうな雰囲気だ。

特に、メシアの壮絶な死に方をした実の母親にうり2つの女性、
麗子が騙されてその宗教団体の合宿に入った辺りからが特に
リアルだった。
以前、私がいた会社でも能力開発セミナーというヤツにバカ専務が
ハマッてしまい、社員の殆どが大阪まで研修に行かされた、という
のを間近で見ているので(私は得意のはぐらかし戦法で免れた(^_^;)
わずか数日でそういうモードに入ってしまう人間の脳の仕組みみたいな
ものが分かって、ちょっと興味深かったのだが。

さて、今回のキャストなんだけど、
メシアはもう、実際のあの人しか思い浮かびませんでした。はい。
その他、側近の氷室はクールな男前ってことでミッチー。
氷室が密かに想いを寄せている女性幹部・千夏は稲森いずみ。
メシアに求められることとなる麗子は、若村麻由美が適役かも。
麗子とは全く不釣合いの冴えない夫・城山は温水洋一。
城山が唯一慕う男は、故いかりや長介。

てことで、私の希望なら映像化は絶対ムリな設定なのであった。

あー、面白かった。
これだから本は、やめらんない。


カリスマ(上)



posted by うり at 10:09| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
僕も今日読了しました。
確かに、一気に読んでしまいましたね。

キャストいいっすね。
特に温水洋一(笑)
Posted by よへい at 2010年06月15日 19:56
初めまして^^

そうなんですよ。
一気に読んでしまいます。
例の宗教団体とものすごく重なりますけどね(^_^;)

キャスト、合格ですか??
よかった!
小説を読みながらキャストを決めるの好きなんですよ〜
Posted by うり at 2010年06月19日 07:15
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